こんにちは!
「人を育てる人」を育てる エニアグラム伝道師 にいみ裕子です。
昨日、ニュース番組の特集で、
「鉄道員(ぽっぽや)」や「壬生義士伝」を書かれた
小説家の浅田次郎さんが、
歴史は自分の座標を確認するために学ぶもの
と言われていました。
この不幸はどういう経緯をもって自分が背負うことになったのか?
この幸福はだれによってもたらされたものなのか?
そういうことを考える必要があると。
先を考えて物事を考える
子や孫のためにどうするか
受験のための学問ではなく、
学問のための学問をする
今を点で見ていると、
刹那的になる。
どういう流れがあって、今に至っているのか。
私たちは、往々にして、
目の前の事象ばかりに囚われていますが、
もっと高い視点から、
ここに至るまでの大きな流れや、
これからどこに繋がっていくのか
を見る必要があるということ言うことだなぁと思いました。
私にたくさんの気付きをもたらしてくれた
物事の背景にある「縁起」を見る
ということをよく言われています。
「縁起」というのは、
どんな風に、物事や人がつながっているのか
ということ。
視点を上げて、
この「縁起」を意識してみると、
目の前の自分の問題は、
自分だけの問題ではなくなり、
問題ですらなくなってくるんですね。
自分だけの問題ではなくなり、
問題ですらなくなってくるんですね。
会社時代に、
子供のいるママたちで
子育ての悩みを相談したりする
メーリングリストを作っていました。
そこである若いママが、
育児短時間勤務制度が3歳まででは短すぎる
それでは働けない
ということを訴え、
期間を延ばすことに頑張っていました。
でも、その制度が出来るころには、
自分たちはその制度の恩恵を受けられない
ということを嘆いていました。
そうですよね。
大変なんです。
私たちは、子供がいようと、
男性と同じように働いていました。
遅くまで残業することもしばしばでした。
短時間勤務制度が、子供が3歳までだと、
まだ子供が小さいうちから、
残業しなくてはいけないことになってしまいます。
制度で守ってもらわないと、
場合によっては、家庭崩壊の危機に陥るかもしれません。
でも、その時に思ったのです。
私は、男性社会の会社の中で、
結婚しても働き続けた最初の女性技術者で、
子供を産んでも働き続けた最初の女性で、
最初に育児休職制度や育児短時間勤務を取りました。
最初の子供のときに育児休職制度ができ、
2番目の子供の時に育児短時間勤務制度が出来ました。
つまり、最初の子供の時は、
短時間勤務は無かったわけです。
それでも、普通に働いていました。
残業することもありました。
でも、そういう歴史があっての、
その時の短時間勤務制度でした。
会社では、私が最初でしたが、
私が働く選択ができたのは、
社会で私より前に頑張ってきた女性たちがいたおかげでした。
つまり、
そういう先人たちがいるからこそ、
今の幸せがあるのだと。
そういう先人たちがいるからこそ、
今の幸せがあるのだと。
その制度が出来るために頑張るけれど、
その制度を受けることはできない。
でも、その時自分が使っている制度は、
同じように先に頑張ってきた人たちのおかげなんです。
ということは、
今、頑張っているのは、
未来にその制度を受ける人たちのためなんですね。
先に恩恵を受けているんです。
だから、それを未来の人たちに返してあげるんですね。
そう考えると、
目の前の問題(自分たちがその制度を受けられない)というのは、
全く問題ではなくなってきます。
だって、既に、
3歳までの育児短時間勤務制度を受けているんですから。
それが、歴史を学ぶことなんだなぁと思いました。
歴史で自分がどこにいるのかの座標を知るということ。
視点を上げて、
「縁起」を見るということ。
今の私たちは全てのことに対して、
脈々と続く歴史の恩恵を受けています。
そのような視点を上げた発想をすることで、
目の前の問題は、問題ではなくなるんですね。